衆議院選を終えての雑感。の巻

解散前、自民212、民主177と二代政党という形が一応できていた。
それが選挙を終えてみると、自民296、民主113。


マスコミに取沙汰されて、所謂ワイドショー選挙となったのは事実である。
しかしそれによって得られたものもある。
若年層の選挙への参加が増えた事だ。
まだ正式な数字は出ていないようだが、
投票率78%と90年の総選挙での81%に次ぐものだそうだ。


それを見方に付けたのは、言うまでも無く小泉自民である。
ただこれはワイドショー選挙であったことによるものであるかと言えば、
そうとも言えない。


それを象徴するのが、自民・民主各陣営の取り組み方。
郵政民営化」という明確なスローガンを掲げ、
殆どの候補者がそれを徹底した自民に対し、
前回の選挙から「マニフェスト」という単語を用いてきた民主。


何がしたいのか?という観点から見れば、
どちらがそのスタンスをハッキリ現しているかは言わずもがなで、
そのあたりが普段政治に興味のない若年層の足を投票所へと向かわせたのであろう。


しかし民主党のいう「マニフェスト」というものを紐解いてみると、
郵政改革より深刻な年金問題などの政策が挙げられている。
私も同様に郵政改革も大事だが、年金や税制改革の方が先決と思っているので、
小選挙区比例区ともに民主党へ投票した。


ただ喧嘩を仕掛けた方と仕掛けられた方の有利不利もある。
それは「郵政民営化」で意思統一されたのが自民、
いきなりの解散で、あれやこれやと盛り沢山にしてしまった民主。
加えて人選面で候補者にバラツキがあった事も振り返っておきたい。
その典型とも言えたのが、自民・高市早苗氏の当選した奈良2区。
TBS系の朝の報道番組で民主の中村候補が高市氏に軽くあしらわれていたのが印象的だった。
また他の前職議員もアプローチがシッカリしていなかった。
私の地元は比較的民主寄りの地域であるが、
隣の選挙区では前回30代の若さで初当選した民主議員がいた。
彼は当選後、コツコツと地元で国政報告の演説をしてきたそうである。
今回それが見事実って、二度目の当選となった。
しかし残念な事に我が選挙区では、前回比例で当選した前職議員にその姿はなかった。
小選挙区で自民候補に大差を付けられ、今回またしても比例での当選。
今回の結果は当然であろうし、これがいつまでも続く訳ではない。